まつもとクラフトナビ > コラム > まつもと工房探訪vol.1「solnte(ソルンテ)」(松本・奈川)
2012年08月24日
この作品、どんな人が、どんなところでどうやって作っているんだろう…?
その素朴な、でも興味深い疑問を解決すべくスタートしてみたのが「まつもと工房探訪」!
記念すべき1回目は、松本市奈川で木工家具製作・販売を行っている「solnte(ソルンテ)」さんにお邪魔してきました。
一つ一つ丁寧に作られた木工家具
奈川、というと県外の人はあまり馴染みがないかもしれませんが、松本からは車で1時間ほど。とてもざっくり言えば、松本から上高地に向かう158号線を途中で左に曲がって、どんどん山奥に向かって進むと奈川に着きます。
工房を営むのは、嶋田好之さん・ふみさんご夫婦。
北欧アンティークが好きで、でも日本の伝統的なスタイルやものづくりにも感銘を受けているお二人。北欧と日本、両方のテイストを取り入れたデザインの家具を作っています。
craft shop
工房に入ると「craft shop」。solnteさんの作品はもちろん、それ以外に陶磁器、金属、布ものなどの食器や雑貨、アクセサリーが並びます。
そして左手が作業場。普段はここで製作しています。
ふみさん(写真左)と好之さん
お二人が知り合ったのは木曽郡上松町にある「上松技術専門校」。卒業後は別々に働いていたそうですが、2009年10月にふみさんの両親が暮らすここ、奈川に工房を構えました。
「大がかりな作業はあまり得意じゃなくて(笑)」というふみさんは、細かい作業を主に担当しているとのこと。
面とりの作業中
お伺いしたときは面とりの作業中。歯が回転しているところに木を押しあてて滑らせ、角を削っていきます。
さまざまな家具が並びます
2階の一角はショールームになっています。主に無垢材を使用。ナラ、ウォールナット、タモなど木材はさまざまですが、同じ種類でも木によって色味も木目も違い、異なる表情を見せます。
「一本一本に個性があるし、膨らんだり縮んだりもします。なるべくそういう動きに対応できるようにはしますが、木の動きを完全に止めることはできません」と好之さん。「そういう動きも楽しめるように、使ってもらえれば嬉しいです」と言います。
家具の話はもちろん、お子さんの話や、奈川、そして新潟の話、「時間あれば、帰りにぜひ」とおススメのお店まで聞いて。
工房見学、というよりは友人のお宅にお邪魔してとりとめない話をしたような、心豊かな、のんびりとした、夏の一日を過ごすことができました。
そうそう、solnteさんのホームページには「ソルンテ観光ガイド」が載っています。「こんなところまで来ていただいて」と笑顔のお二人からのおもてなしの心をいただいた気がして、「ああ、いいなあ。また来よう(もっとゆっくりと!)」と思った探訪でした。
solnte(ソルンテ) shimada-kagu
〒390-1611 長野県松本市奈川990-22
tel/fax 0263-79-2883
営業時間:10:30~17:00 定休日:不定休
http://www.solnte.com/
※工房見学可。事前にご連絡いただけるとありがたいです。
※2012年9月15日(土)~18日(火)の4日間、松本市芳川の「R(アール)」で「家具店solnteの木のある日々の暮らし展 VOL.2」が行われます。solnteさんの家具や小物、まずは手に取ってみてください!